林周作さんが自転車で世界を旅しながら見つけた郷土菓子を紹介されている本、「世界の郷土菓子」。
図書館で見つけ、今週のリラックスタイムのお供です。
マジパン細工か⁈と思い、目を止めたお菓子の写真は、タイ王国の「ルーク・チュップ」という野菜や果物を形どった色鮮やかな細工菓子。
本のページを撮影して掲載することはできないので、こちらの→ロッテのホームページに飛んでご覧くださいね。
林さんのコラム記事に、本と同じ写真が掲載されています。
ルーク・チュップの起源はポルトガル伝来のマジパン細工とのこと。タイでは手に入りにくいアーモンドの代わりに、入手しやすい緑豆の餡とココナッツミルクを用いて再現されたそうです。表面は寒天でツヤツヤ仕上げ。
これを見て思い出したのが、小さい頃に地元佐賀で食べていた初節句のお祝いに頂く鯉の形をした和菓子です。
ルーク・チュップと同じく表面が寒天仕上げのツヤッツヤで。
大きさといい見た目といい鮮魚さながらですが、表は練り切り中は餡子でできていて、輪切りにして食べます。(笑)
調べてみたら長崎に伝わる「鯉菓子」と呼ばれるものでした。急流を上りきった鯉が龍に姿を変えたという中国の伝説から、鯉のぼり同様端午の節句の祝い菓子になったようですね。
もしかしたら鯉菓子は、南蛮渡来のマジパンが長崎に伝来し、日本の餡子文化と中国の伝説とマジパンとの「ちゃんぽん」によって生まれたお菓子なのかしら、と考えたり。
ルーツに思いを馳せて、お菓子と一緒に世界をめぐるのでした。